勉強を始められない自分を責めている。家族に心配をかけたくなくて、平気なふりをしている。ここでは原因をうまく説明したり、受験を続けるかを決めたりしなくても大丈夫です。まず、今困っていることを誰かと分けるための言葉を用意しました。
今、自分を傷つけそう、一人では安全を保てないと感じるとき
近くの信頼できる人に「今、一人にしないでほしい」と伝えてください。すでにけがをしている、救急が必要などの緊急時は119へ。緊急の救助が必要なときは、記事を読み終えたり相談チャットの返事を待ったりしないでください。消防庁の119番案内
今夜は「つらい。少し聞いてほしい」からでいい
長く話すのが難しければ、次の文を自分に合う言葉に変えて送ったり、画面を見せたりできます。話す相手は親に限りません。信頼できる人、先生、相談員など、今つながりやすい相手を選びます。
本人から送る文の例
「受験のことで、今かなりつらい。うまく説明できないけれど、少し話を聞いてほしい。今日は勉強方法や進路の結論を出すより、今困っていることを話したい」
頼みたいことが分かるなら、一つだけ足せます。
- 「今は助言より、最後まで聞いてもらえると助かる」
- 「一人で学校に連絡するのが難しい。一緒に文章を考えてほしい」
- 「受診や相談先を、自分だけでは探せない。横で一緒に探してほしい」
身近な人に話しづらい場合もあります。「家ではまだ話せない」「誰に伝わるかが心配」と、相談窓口へ先に伝えられます。厚生労働省は、家族・友人のほか、学校の先生や相談員、公的窓口、医療機関などを相談先として案内しています。厚生労働省「困ったときの相談先」
話せなくなりそうなら、生活の変化を三行にする
診断名ではなく、普段と違って困っている場面を書けます。正確な日付や回数が分からなくても、分かるところだけで構いません。
相談に見せる架空の記入例
- 困っている場面:朝、予備校に行く支度をすると動けなくなる。
- 普段との違い:以前は食べてから出ていたが、最近は朝食を取りにくい。
- 助けてほしいこと:体調を相談したい。学校への連絡も一緒に考えてほしい。
書いているうちにつらくなるなら、そこで止めて、そのまま見せて構いません。これは症状の点数を付ける表ではありません。項目が全部埋まることや、一定の日数がたつことを相談の条件にしないでください。
保護者は、励ます前に「何をしてほしいか」を聞く
すぐに元気づけようとすると、本人が伝えたかったことに届かない場合があります。次の会話は正解の台本ではなく、話し始めるための例です。
模試のあと、本人が「もう無理」と言ったときの会話例
家族:「今、かなりつらいんだね。話を聞いてほしい? それとも一緒に何か考えてほしい?」
本人:「今日は点数の話をしたくない」
家族:「分かった。今日は答案を開かずにいよう。夕食を一緒に取るか、少し一人で過ごすか、今はどちらが楽そう?」
返事がないときは、質問を重ねず「今は話さなくてもいい。あとで文字でも伝えてね」と残す方法があります。話せる状態かを成績で決めず、本人が望む距離を聞きます。安全に差し迫った心配があるときは、距離を取ることより助けにつなぐことを優先します。
成績の説明と、本人を責める言葉を分ける
「これだけお金をかけたのに」「本気ならできる」は、答案のどこを直すかという話にはなりません。成績を扱うときは、「この問題はどこで止まったかを先生と見よう」のように、具体的な作業へ戻します。本人がまだその話をできない場合は、別の機会にします。
言いすぎたと思ったら、「さっきは点数の話を急いでしまった。今つらいという話を聞き直したい」と伝え直せます。
明日、学校に頼むことを一つ選ぶ
学校へ最初からすべて説明する必要はありません。「どの場面が難しいか」と「相談したい調整」を伝えます。利用できる対応や書類は学校によって異なるので、実施できる案を担当者と決めます。
| 困る場面 | 学校に頼む言葉の例 | 返答でもらいたいこと |
|---|---|---|
| 朝の通塾が難しい | 「出席や通塾の扱いを相談したいです。別の受講方法はありますか」 | 使える方法、連絡先、費用や手続き |
| 課題が重なり、手を付けられない | 「今の状態で扱う課題の優先順位を、一緒に絞ってほしいです」 | 今回扱う範囲、提出の扱い、次に相談する相手 |
| 複数の先生へ説明するのがつらい | 「連絡する担当を一人にまとめられますか。共有する範囲も相談したいです」 | 窓口になる人、誰に何を共有するか |
| 休んだ後、戻り方が分からない | 「戻る前に、授業と課題の受け方を相談する機会を作れますか」 | 相談の方法、教材、出席・課題の扱い |
学校へ送る短い文の例
「最近、朝の通塾が難しく、欠席や課題の連絡にも困っています。受講方法と課題の優先順位を相談したいです。最初にどなたへ連絡すればよいでしょうか。電話で話しにくいため、まず文章でやり取りできると助かります」
ここで頼むのは学校での過ごし方の調整です。病名や治療、休養が必要かどうかは医療の専門家に相談します。学校に調整を頼むことと、医療機関へ相談することは並行できます。
困りごとに合わせて、頼む相手を分けられる
学習内容は担当講師、学校との連絡は相談員や担任、体調は医療機関、家の分担は家族というように、一人がすべて引き受ける形にしなくて構いません。最初の相手が対応できない場合は、「この相談をできる窓口を教えてほしい」と聞けます。
電話・文字・対面から、話せる方法を選ぶ
声で説明するのが難しければ文字、顔を見て話したければ学校や地域の窓口など、方法から選べます。対象、受付時間、費用、秘密の扱いについて不安がある場合は、公式案内を読み、相談の最初に尋ねてください。
- 電話やSNSの窓口を選びたい:厚生労働省「まもろうよ こころ」。電話、SNS・チャット、地域の窓口を探せます。
- 「消えたい」「生きることに疲れた」気持ちを話したい:上記の厚生労働省案内に掲載されている#いのちSOS 0120-061-338は、2026年9月14日の確認時点で毎日24時間・無料の電話相談です。受付条件は公式案内で確認できます。
- 学校・公的窓口・医療機関を知りたい:厚生労働省「困ったときの相談先」。
- 話し始め方に迷う:厚生労働省「どんなふうに相談すればいいの?」。
つながらない場合は、同じ案内にある別の窓口や方法を選べます。今すぐ救急が必要な状態では、通常の相談窓口の受付や返信を待たず119へ連絡してください。
家族自身のつらさも、別に相談してよい
支える側が眠れない、仕事や生活に支障がある、何を言っても責められるようで苦しい。そうした状態を、本人の受験が終わるまで抱え続ける必要はありません。「受験する子を支えているが、私自身もつらい」と相談できます。
家族内では、話を聞く役、学校への連絡、家事、費用の整理を分けます。本人の情報を他の人に伝えるときは、可能な範囲で共有先と内容を本人と話します。安全に差し迫った危険がある場合は、助けを得ることを優先してください。
進路と家計の話をする機会は別に設けられます。必要になったら、保護者向けガイド、資金の整理、進路の選択肢を使ってください。今、このページで結論を出す必要はありません。
出典と、このページの会話例について
公的な相談先の案内は、上記の厚生労働省・消防庁の一次資料を2026年9月14日に参照しました。会話・連絡文・記入例は編集部が作った例で、医療専門家の診療や実際の相談事例の記録ではありません。個別の診断、休養日数、学習量、回復時期はここでは決めません。